中学生の息子と楽しむ美術展

ジュリア・マーガレット・キャメロン〜作品の強さは、想いの強さに比例する!

写真を始めて数年経ったとき。
尊敬するギャラリーオーナーの勧めで、世界の著名な写真家を徹底的に調べたことがあります。

改装される前の東京都写真美術館にこもり、頭文字Aから順番に文献、写真集を読み漁ること、ざっと3ヶ月で101人!

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共感した写真家

美大を出ていない私にとっては、写真の歴史をきちんと理解する素晴らしい機会になったと共に、
自分自身がどのカテゴリーに位置するか、どういった分野を目指すべきかが明確になりました。
この勉強期間に大変共感した写真家の一人が、

Julia Margaret Cameron
ジュリア・マーガレット・キャメロン

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写真が誕生して間もない時代のイギリスで、娘夫婦にカメラをプレゼントされたことをきっかけに、なんと48歳から制作を始めたキャメロン。

彼女は、精力的に

”写真を芸術として認知させよう”

と、先人から批判を受けながらも、自分の信じる想いを貫き通すべく、当時は記録媒体に過ぎなかった写真を、芸術の次元に引き上げようと次々にチャレンジを続けました。

いい写真とは何でしょうか?

私は常に、自分に問い続けています。

キャメロンは、ピントが合っていないもの、プリントのあちこちに傷があるものなど、誰もが失敗と思うものを、作品に昇華しました。

彼女には、

真実を犠牲にすることなく
理想と現実を組み合わせることで
写真の品位を高めたい

という、強い想いがありました。

その信念があるからこそ
多方面から批判があったとしても、彼女の作風は揺るがなかったのです。

いい写真とは、
見せかけの美しさではなく、
想いの強さを感じられるもの。

今の私は、そんな風に思います。

美術館デート

そんなキャメロンの回顧展が、三菱一号館美術館にて開催されていたので、息子と一緒に見に行きました。
息子は、私にこんな風に感想を話してくれました。

「この人は、ママとよく似ているね。
失敗作を作品にしてしまうところとか、
なんでも前向きに考えていて、
一見美しくないものから、
本当の美しさを見つけようとする心がそっくり。」

とっても嬉しい感想でした。

校外学習と称して有無を言わせず(笑)連れて行った美術館でしたが、息子が私をそんな風に見ていてくれたんだな、と。
子供の感じる力は無限大です。

美術館や、レストランで壁にかかっている絵などを前にする機会がもしあったら、

「この作品、どう感じる?」

と、お子様に是非聞いてみてください。

時折、大人には思いつかないような視点で、びっくりするような感想を話してくれることも!
芸術の秋、親子で、ご夫婦で、美術館デートを楽しみながら、感じる心を研ぎ澄ますのも素敵ですね!

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